番外編  [大腸癌手術]  1/23


 大腸癌手術

                                            JA7HOQ


(一) 入院

2020年1月6日朝、W病院入院。

時を同じくして翌日、家内が入院してきたのには驚いた。

前から痛みが酷く娘に連れられて来院、MRI検査で圧迫骨折と診断された。長引くのでは ?

共に、昭和初期生まれで後期高齢を卒業した末期高齢者である。

 私の大腸検査は既に昨年12月23日に終了し、手術可能な諸要件を満たしていると診断された。

手術困難、不可能でなくてラッキーだった。

 高齢になると罹病率が高く、機能低下等で手術が困難となるケースが多い。

糖尿病でも難しくなり、喫煙等でも肺活量が減少し手術困難(血中酸素濃度)になるらしい。

タバコを吸わないでいて本当によかった。

 尚、今回、内視鏡で発見されたが毎年受ける市の検診の便検査(大腸癌)ではずっと異常なしだった。

やはり、内視鏡に勝る検査方法はないのだろう。

今週号の「週刊ポスト」の特集は、「健康診断は嘘をつく」。

上記は嘘ではないが大きく広がり、進行してある程度、出血しないと大腸癌の便検査では「異常なし」の通知しか来ない。

早、早期の発見は無理である。


(二) 検査 

 11月の内視鏡検査で腫瘍で見つかっていたが(盲腸と上行結腸の境界の回盲弁領域)表層の検査では癌組織は見つからなかった。

しかし、深部は癌化していると判断された。

事実、画像はリアルタイムで側面から見ることができたので、これはガン腫瘍!!と直感した。

 今回の手術は、画像分析から宣告を受けたので決心をした訳だが前にも書いたように患部の大きさ、進行状態等から素人目でも切除すべきだと感じられた。

前回(1990年頃)、「胃癌」摘出を受けているので「癌」は2回目である。

切除以外にも化学療法や放射線治療があるが「癌」を完全に消滅させられないらしい。

病院から手術の場合の欠点の説明があったがホイホイと気楽にには受けられないようだ。

大腸を20センチも切るので、デメリットを知り、いささか怖くなった。


(三) 手術の危険性

 デメリットは、10項目程もある。

まず、第一に術中、術後の出血である。大出血時は緊急輸血で対応するという。

第2以降は、尿管損傷、縫合不全、感染、肺炎等の合併症、腸閉塞、その他の臓器機能障害、排便異常、腹壁の脂肪融解等々、あるはあるは、際限がない。あるある大辞典(この番組はフェーク情報で放映中止になった)である。

無事退院してもその後の腸癒着もあるようだ。

事実、前回の「胃癌」手術で同室だった一人が、合併症で亡くなっている。


(四) 経過1 

 6日。7日、減食、絶食し強い下剤で腸内を清浄、5回、排便したが最後は水ばかり。

オペは、麻酔で何も判らず、夕方、退室してから覚め、無事終了したのが判った。痛みはなかった。麻酔の効果は素晴らしい。

あっという間に終わったいう感覚である。

摘出部位は家族は見たが、私は写真すら見るのが嫌だった。

 術後ガスが出なかったが、10日夜にやっと、出てほっとした。同時に水のような便も出た。術後50時間ぶり。

普通はもっと早く出るらしいが高齢で腸機能が衰えていると見える。

主治医の判断でやっと12日の朝食から可能となった。

最初はお粥(3分粥、11日から5分粥)からである。

早く、硬いご飯が食いたい。

 食べられる幸せ、楽しみは大きい。これも経験しないと分からない。しかしモット大きな幸せは健康でいることである。

これも重い病気にならないと分からない。

人生の最上の宝は「健康」であろう。


(五) 経過2

 幸い順調に推移し、11日から食事ができるようになり、楽に歩けるようになっている。点滴は継続中なのでこれを常に持ち歩くのは大変だ。

クダ(パイプ)は3本に減った。小便、麻酔、栄養剤。

 1週間になっても傷口は咳、クシャミ時には相当痛む。この激痛をなくす為には、意外と「喉飴」と「自然水」が効く。

尚、「喉飴」は評判堂(川崎大師平間寺御用達)の逸品、元祖咳止め飴である。

花梨が主成分だろうが琵琶葉、オオバコ、金柑等の天然エキスが使われている。琵琶の薬効はあまり知られていないがかなり有効な働きをするようだ。

 これともう一つ、激痛に苦しめられない予防処置をしてくれていたのも効いたと思う。それは吸入器噴霧により咳が出ないよう、痰が絡まらないようにしてくれたことである。これで術後、痰が殆ど出なかった。感謝。

傷口が癒え、抜糸直前の患部でも痛くて「咳」は禁物!!

「アメ」と「ミヅ」で必至に防いでいる。

 15日夜(入院10日目)、ゴロゴロと引きずっていた点滴スタンドのクダ(パイプ)は0本、遂に、自由な身になれた。退院が待ちどうしい。


(六)経過3

 点滴スタンドが無くなったので歩きやすくなった。

深夜に寝たが、頻尿で5~6回も起きた。入院前は2~3回なのに。

以前は2~3回、起きる度の直前夢は鮮明だったが、今回、5~6回も起きるに何故か夢の記憶は全くない。

夢をみなくなったのか、忘れるのか、眠りが深いのか??

5~6回もトイレに行くのは、パイプ排尿によって、膀胱がずっと仕事をさぼっていたからだろう。

満タンで広がり、排尿して縮む。息張ったり気張ったりの外圧もなく筋肉・機能が退化したのは間違いない。膀胱はこき使った方がよい。

 ご飯は16日から全粥になった。昨日に続いてバッキンと書いた残りの縫合金具は全部抜かれた。

 午後、外出許可(自宅パソコンの電源オフの為)を貰って自宅にしばし戻った。

夕方、入浴許可が出て10日ぶりのシャワー。すこぶる快調。

 短期間の寝たきりだったが、筋肉が衰えているのが実感できた。ふらついて、何回も倒れ掛かった。

転倒が心配になってきた。気をつけよう。

続く

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